監査とは?なぜ必要?

「監査」って何でしょう?
監査される側って何かをチェックされて、
できてなかったら怒られて、、、

というネガティブなイメージを
お持ちの方も多いと思います。

この記事では公認会計士の会計監査について解説しています。


ざっくり言うと、
「監査は重要な社会的意義があり、
世間の皆様を守るための仕事」です。

色々な監査

一言に「監査」と言っても色々あります。
こちらの記事で「監査の種類」について解説しています。

監査の種類

監査はなぜ必要か?

投資家そして経済全体を守る、それが監査

皆さんは株式投資をしていますか?
していない方もたくさんるかもしれませんが、今やNISAやiDeCoなどの制度が整備されてきたことにより、株式投資は身近なものになってきました。

今、株を持っていないあなたが証券口座を開いてどこかの会社の株を1株でも買った瞬間にあなたはその会社の「株主」になります。

デイトレーダーは少数派?

「株」というと、チャートの形や、大手との業務提携等のニュースにより株価が毎日動き、 短いスパンで売買することで大金を稼ぐ株式投資のイメージがあるかもしれません。

しかし、 実はほとんどの人は、
数か月から数年スパンの
中長期間保有を目的としています。


株を持っていれば毎年配当金や株主優待などがもらえますし、 まだまだ成長するだろうと思えば一時期の値動きなど無視して持ち続ける…

そういった人がほとんどなのです。

何を根拠に株を買う?

さて、では中長期的に保有する人は
何の根拠があってその会社の株を買い、
そして保有し続けるのでしょう。

様々な情報をもとに株を購入するのですが、
その内の一つに「財務情報」があります。


売上がいくらで、利益がいくらで、
利益率はいくらで、、、といった、
決算数値やその関連情報のことです。

・ここ数年ずっと売上も利益も伸び続けているから、株価も右肩上がりだ、買おう。
・研究開発費も毎年投じており新製品の開発にも期待できる、買おう。
・給料が高いため社員のやる気があふれ、営業活動も上手くいきそう、買おう。

などなど、

決算数値は色々なことを教えてくれます。
(今述べたのは一例です。薄っぺらくてすみません。)


会社としても、株価が上がれば、
もっと株を発行して資金を集めて

新しい工場を建てるなり
設備を導入するなりして
さらなる株価アップを狙うことができます。

その根拠、信じていいんですか?

さてこの財務情報。
誰が作成しているのでしょう。

正解は「会社内部の人間」です。

例え実際の業績が悪くても、
決算数値を良く見せることが可能です。
(いわゆる粉飾)

また、決算に大きな影響を与える損失を
ミスで入れ忘れることだってあるかもしれません。


この間違った決算数値を信じて
株を買ってしまうとどうなるでしょうか?

黒字だと思っていた会社が
実は赤字で倒産してしまい、
買った株は0円になってしまった…

なんてことも あり得るわけです。


例え1社でもそんなことが起きてしまうと、
他の会社は大丈夫なのか?となり
投資家たちはみんな株を手放してしまうかもしれません。

株式会社の制度が崩壊し、
国民経済は破綻してしまうでしょう…

会計のプロ、公認会計士による監査の出番だ

そこで、

ある程度大きい会社については
自社で作成した決算数値を外部のプロがチェックして、
正しい情報だけが世間に公開されている状態にしましょうよ


ということで

公認会計士による会計監査
必要とされています。



公認会計士がチェックしているから、
投資家は安心して
株を買うことができるのです。


こうして国民経済は成り立っているのです。

でも、実は、監査を受けたからって、
1円も間違っていないという訳ではないんです。

監査を受けた財務諸表は絶対に正しいのか

監査とは粉飾を見つけることではない

 よく、
「粉飾を見つけるのが監査だ、
それが公認会計士の仕事だ」


と言われることがよくあります。


これを言っているのは、
公認会計士や監査について
よく分かっていない人
です。

粉飾を見つけるのが目的ではなく、

正しい決算数値が世間に公表されることが目的なので
結果的に粉飾が見つかっているに過ぎません。


そして、大体の粉飾やミスは
公認会計士が先に見つけ、
会社に修正してもらっているのですが 、


たまに東芝のような大問題があると

監査法人は何をしているんだ!

世間からお叱りを受けます。



ミスを見つけても褒められないが、
ミスを見逃すと叩かれる、
そんな役目です。


損しているような感じもしますが、
合ってて当たり前の世界でもあるので、


感謝されることが少ないのも
致し方ないのかもしれませんね。

監査とはインフラです

公認会計士の主要な業務である監査について、
イメージがつきましたでしょうか。

皆さんの生活を支えるライフラインのように
投資家を守るインフラストラクチャ―として
監査が必要ということでした。



税金計算や確定申告をする
税理士の仕事
とは全く違いますよね。

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